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2022.06.01
謝罪の経済学 ~アイムソーリーを心から~
スタッフの西川です。
本日が暦上はお盆休みの最終日ですが、今日から仕事再開!!という方も多いでしょうか。
さて、本日は「謝罪の経済学」というテーマで、先日の日本経済新聞にしっくり納得できる記事がありましたので、一部抜粋を交えてご紹介いたします。
ビジネスであれ、プライベートであれ謝罪が必要となるケースは必ず起こります。
最近は、芸能人や政治家、企業トップなどの様々な理由での謝罪会見を目にする機会が増えているように個人的には感じています。
そして、その度に謝罪のやり方や上手さについての“受け止める側の分析・評価”がされていることも目にします。
中央大学教授である平野晋先生の記事によると、謝罪には2つの意味があります。
・部分的謝罪
自分が加害者ではない文脈で、知人が害を被った場合に、「お悔やみ申し上げます」「残念です」のように「同情」を表明する。自分の過誤や責任、良心の呵責は表明しない。
・完全謝罪
「過誤」の存在を認め、その「責任」を認め、これを「悔いる良心の呵責」を表明する。場合によっては、賠償する意思を表明し、再発防止策や再発させない約束も表明する。
訴訟大国といわれるアメリカでは、「I’m sorry.」は自らの落ち度を認めた“自白”として、裁判で不利な証拠となるため言ってはいけない、という話はご存知だと思います。
実はその風潮は近年では変わってきているようです。
謝罪については不利な証拠として採用しない特別法である「Sorry Law」、別名「アイムソーリー法」という法律が2000年頃からアメリカの各州に広まって、現在36の州で施行されているとのことです。
謝罪を述べたほうが①訴訟に発展する確率が低減する、②和解までの期間が短縮する、③示談額や賠償額の高額化が抑えられる、といった統計データが公表されています。
謝罪するということが社会的なコストを下げ、経済学的にみても合理的だという結果ではないでしょうか。
ただし、「I’m sorry.」の意味は「ごめんなさい」である一方、「お悔やみ申し上げます」とも訳せる複数の意味を持っています。
先に挙げた謝罪の2つの意味は、謝罪と言えど内容には大きな違いがあることがわかります。
部分的謝罪の範疇としての中途半端な謝罪、心のこもっていない謝罪、自らの金銭的・非金銭的なコストを伴わない謝罪では効果は乏しく、いわゆる“炎上”してしまう危険性もあります。
会計事務所が謝罪するケースは、おそらく税務的な側面よりはお客様の担当者の不手際のようなケースにおける「クレーム対応」が大半だと思います。
クレームが起きないことが一番望ましいですが、弊社ではクレームを以下のように考えており、お客様との関係修復にとどまらない関係向上のためのご要望、ご指摘と考えております。
謝罪について、改めて考えさせられる記事でしたので、ご紹介させていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
【弊社のクレームに対する方針】(抜粋)
<定義>
・クレームとは「お客様にご不満を与えた事」すべてをいう。
・クレームとは「お客様からの要望」と捉える。
<対応>
・どんな小さな問題でも、お客様のご不満はクレームとして最優先に対応する。
・クレームの対応は全ての業務に優先する。(1つの不備があると全てが消えてしまう。)
・クレームはお客様の目から見た業務改善点の指摘である。
・正しいクレームの解決とは、問題の本質を把握し、それを活かすことによって、お客様の信頼と人間関係が以前より向上することである。