よくある質問
夫が亡くなったら相続税額が発生しそうであり、その際差し引ける控除額にはどのようなものがありますか?
相続税の税額控除としては、次の6つの規定があります。
相続人等が亡くなる前3年以内にその被相続人から贈与により財産を取得した場合は、その財産は相続税が課されることになります。その財産に課された贈与税額がある場合は、相続税と贈与税が二重に課されることになりますので、贈与税額を控除することができます。 <例>相続発生の2年前に1,000万円の現金の贈与を受けた場合・・・(1,000万円-110万円)×40%-125万円=231万円
相続人等が被相続人の配偶者である場合は、その遺産の形成に寄与した点や老後の生活保障などを考慮して、一定の相続税額を控除することができます。計算方法は次のとおりです(贈与税額控除後の税額を限度とする)。
(相続税の総額)×(次の金額※)/(課税価格の合計額)
※①(配偶者の取得した財産の課税価格)と1億6,000万円の大きい金額
②(課税価格の合計額)×配偶者の法定相続分
③①と②の小さい金額
<例>相続財産8,000万円のうち配偶者が5,000万円を取得し、配偶者の算出相続税額が218万円、相続税額の総額が350万円の場合・・・350万円×4,000万円(※)/8,000万円=175万円
※①5,000万円≦1億6,000万円 ∴1億6,000万円 ②8,000万円×1/2=4,000万円 ③①>②∴4,000万円
夫が亡くなった場合の相続税の計算方法について教えてください。
相続税は次の順序で計算します。相続人が妻と長男(18歳)の二人の場合の例とあわせご紹介いたします。
課税価格は、財産を取得した者ごとに、その取得した財産の価額から、引き受けた債務等の額を差し引いて計算します。
<例>妻の取得した財産5,000万円、負担した借入金1,000万円であれば「5,000万円-1,000万円=4,000万円」となります。同じく、長男が取得した財産が2,500万円、負担した葬式費用が500万円なら「2,500万円ー500万円=2,000万円」となります。
課税される遺産総額は、1で求めた各人の課税価格を合計し、「遺産に係る基礎控除額」を差し引いて計算します。
<例>課税価格の合計額6,000万円(妻4,000万円+長男2,000万円)-基礎控除額4,200万円(3,000万円+600万円×2人)=1,800 万円
相続税の総額は、2で求めた遺産総額を各人が法定相続分に応じて取得したものとした場合の各金額に相続税の税率を乗じて計算した金額の合計額となります。なお税率は取得金額により異なります。計算表は国税庁のホームページに掲載してある計算表(http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4155.htm)に当てはめて計算します。
<例>妻:1,800万円×1/2=900万円・・・900万円×10%=90万円
長男:1,800万円×1/2=900万円・・・900万円×10%=90万円
合計額:90万円+90万円=180万円
各人の相続税額は、3で計算した総額を現実に取得した財産の割合に応じて按分して計算します。
<例>妻:180万円×4,000万円/6,000万円=120万円
長男:180万円×2,000万円/6,000万円=60万円
各人別の納付税額は、各人に当てはまる税額控除を差し引いて計算します。
<例>妻:120万円ー配偶者の税額軽減120万円=0円
長男:60万円ー未成年者控除20万円=40万円
実際に相続税額が発生するかどうかは、財産や相続人の状況によってケースバイケースです。財産評価や非課税、税額控除などの各規定をうまく適用するためにも、早めの準備が有効です。ぜひ当事務所までお気軽にお問合せください。
夫が亡くなったら相続税額が発生しそうでありその際差し引ける控除額にはどのようなものがありますか?
相続税の税額控除としては、次の6つの規定があります。
相続人等が亡くなる前3年以内にその被相続人から贈与により財産を取得した場合は、その財産は相続税が課されることになります。その財産に課された贈与税額がある場合は、相続税と贈与税が二重に課されることになりますので、贈与税額を控除することができます。
<例>相続発生の2年前に1,000万円の現金の贈与を受けた場合・・・(1,000万円-110万円)×40%-125万円=231万円
相続人等が被相続人の配偶者である場合は、その遺産の形成に寄与した点や老後の生活保障などを考慮して、一定の相続税額を控除することができます。計算方法は次のとおりです(贈与税額控除後の税額を限度とする)。
※①(配偶者の取得した財産の課税価格)と1億6,000万円の大きい金額
②(課税価格の合計額)×配偶者の法定相続分
③①と②の小さい金額
(相続税の総額)×(次の金額※)/(課税価格の合計額)
<例>相続財産8,000万円のうち配偶者が5,000万円を取得し、配偶者の算出相続税額が218万円、相続税額の総額が350万円の場合・・・350万円×4,000万円(※)/8,000万円=175万円
※①5,000万円≦1億6,000万円 ∴1億6,000万円 ②8,000万円×1/2=4,000万円 ③①>②∴4,000万円
相続人等が20歳未満の法定相続人である場合は、10万円に20歳に達するまでの年数を乗じて計算した金額を控除できます。
<例>法定相続人が18歳10か月の場合・・・10万円×(20歳ー18歳)=20万円
相続人等が障害者である法定相続人である場合は、10万円(特別障害者の場合は20万円)に85歳に達するまでの年数を乗じて計算した金額を控除できます。
<例>法定相続人が50歳9か月の一般障害者の場合・・・10万円×(85歳-50歳)=350万円
被相続人が亡くなる前10年以内にその被相続人が相続により財産を取得し、相続税が課せられた場合は、一定の税額について控除を受けることができます
相続により取得した財産について、外国の相続税がかかった場合には、その人の相続税額から外国でかかった相続税額を控除できます。
ご質問の場合は配偶者控除の規定が適用できますし、未成年の子がいる場合や障害者である場合は、各人において未成年者控除や障害者控除が適用できます。
父親から不動産を相続をしそうなのだが税制上の優遇措置を教えてください。
相続の開始の直前において被相続人等の事業の用または居住の用に供していた宅地等を、その親族が相続した場合は、小規模宅地等の特例の適用により、相続税評価額を最大80%減額できます。
父親が有している宅地等が、父親や特定同族会社の事業の用に供されていた場合は400㎡を限度として80%、居住の用に供されていた場合は330㎡を限度として80%、不動産貸付の用に供されていた場合は200㎡を限度として50%が減額できます。
ただし、これらの宅地等を取得した親族が申告期限まで引き続きその宅地等を事業の用または居住の用に供し、かつその宅地等を引き続き所有していること等が要件になります。
これらの要件を満たさないと減額の規定は適用されません。相続が開始してからでは、準備のための時間が十分とれない場合も考えられます。その宅地等をどのように活用するのか、誰がその宅地等を相続するのか、そして誰がその家に住むのか、誰が事業を引き継ぐのかなど、事前の備えが大切です。
当事務所では、財産の評価と相続税のシミュレーション、そして有効な節税対策の提案まで対応いたします。まずはお気軽にご相談ください。
生命保険金にも相続税がかかる場合があるのでしょうか?
父が亡くなり、長男である私が3,000万円の生命保険金を受け取りましたが、この生命保険金にも相続税がかかるのでしょうか。なお保険料の半分は私が負担していましたが、残りの半分を父が負担していました。
被相続人である父が負担していた生命保険契約の保険金は、被相続人から相続したものとみなされ、相続税が課されます。
今回の場合は、父親が保険料の半分を負担していたので、3,000万円の半分の1,500万円が相続財産とみなされます。
ただし生命保険金を受け取った者が、民法の規定による相続人に該当する場合には、非課税の規定を適用することができます。
今回の相続人が、母親と長男の2人(次男は相続を放棄)であるとした場合は、500万円×2人=1,000万円が非課税となり、生命保険金1,500万円から1,000万円を控除した500万円について相続税が課されることとなります。
なお被相続人の死亡退職金についても、生命保険金と同じく課税対象となり、また相続人については非課税の規定が適用されます。
株式を贈与する場合の税金について教えてください。
そろそろ自分の会社を子どもに引き継ぎたいと考えていますが、株式を贈与する場合の税金が心配です。
なお発行済み株式300株(評価額は一株あたり10万円、合計3,000万円)の全部を贈与するつもりです。
経済産業大臣の認定を受ける非上場の中小企業については、株式を後継者に贈与した場合に贈与税が猶予される制度があります。
現在経営している会社が非上場の中小企業であり経済産業大臣の認定を受けること、後継者であるご子息が20歳以上であり、その会社の役員等に就任してから3年以上経過し、贈与時においてその会社の代表であることなどの要件を満たせば、納税猶予の規定を適用することができます。
なお、後継者は親族のうち一人の者に限り、手持ちの株式の全部または一定以上(贈与後の後継者の持ち株が発行済み株式の2/3に達するまで)を贈与しなければいけません。また納税が猶予されるのは、発行済み株式の2/3分の贈与税が限度となります。
今回のケースですが、本来は300株で3,000万円分の贈与税として1,220万円を納付しなければいけませんが、納税猶予の適用を受けることにより300株×2/3=200株で2,000万円分の贈与税に相当する720万円が猶予され、1,275万円-775万円=500万円が納付する税額となります。なお贈与する株を200株とすると、納付する税額は発生しません。
2/3を超える残り100株分については相続時精算課税や、翌年以降に暦年課税の基礎控除を活用することもできます。
納税が猶予された贈与税額ですが、その後質問者ご本人が亡くなったときに免除され、あらためて相続税の納税猶予の規定を適用することができ、後継者の死亡の日等まで納税が猶予することができます。
円滑な事業承継にあたっては、早めの贈与税・相続税の対策が必須です。非上場株式の評価とあわせ、最適な事業承継対策をご提案申し上げますので、お気軽にお声掛けください。
早いうちに子や孫に財産を分けてやりたいと考えています。
教育資金や子育て資金、住宅取得資金などの非課税が話題ですが、子や孫に該当する者がいません。なにか良い方法はありませんでしょうか?
ご本人が60歳以上で、お子様やお孫様が20歳以上であれば、贈与税額が軽減される相続時精算課税制度を適用することができます。
贈与税の課税制度には、「暦年課税」と「相続時精算課税」の二つがありますが、一般的には「暦年課税」により課税されるのが通常です。
暦年課税の場合は、贈与を受けた個人が、その年中に取得した贈与財産の価額の合計額から基礎控除額110万円を控除し、その残額に最高55%の税率が課せられます。
例えば同年に父から1,000万円、母から1,000万円の贈与を受けた場合は、合計2,000万円から110万円を控除し、残った1,890万円に超過累進税率を乗じて計算した585万円が、その年の贈与税額となります。
これに対し相続時精算課税の場合は、届出をした贈与者(特定贈与者)ごとに2,500万円までの特別控除額があります。これを超えた部分については贈与税が課せられますが、税率は20%と暦年課税にくらべて低い税率となります。
例えば同年に特定贈与者である父から1,000万円、通常の暦年課税として母から1,000万円の贈与を受けた場合は、父からの贈与分1,000万円は特別控除により0円となり、母からの贈与1,000万円については通常通り110万円を控除し、残った890万円に超過累進税率を乗じて計算した177万円だけがその年の贈与税額となります。
相続時精算課税の適用者は要件さえ満たせば数の制限はありませんので、もし母についても相続時精算課税を適用すれば、父からの贈与だけでなく、母からの贈与1,000万円についても特別控除により0円となり、贈与税は発生しません。
なお翌年以降ですが、特別控除額は、2,500万円から1,000万円を差し引いた1,500万円となります。また特別控除額を使いきった場合は、贈与のたびに贈与財産の価額に20%の税率を乗じた贈与税が課せられることになります。さらに一度相続時精算課税を適用するとその後の撤回はできませんので、この点もご注意ください。
もうひとつの利点があります。
贈与財産については、贈与したご本人が亡くなった場合にあらあためて相続税の計算がしなおされることとなります。相続税の税率(6億円超に対し最高税率55%)は贈与税の税率(3,000万円超に対し最高税率55%)より低く抑えられていますので、相続税で再計算されると多くの場合は贈与税額控除の規定により税額が軽減される結果となります。
しかし暦年課税の場合は、相続開始前3年以内の贈与しか、その対象になりませんので、それ以前の贈与税については税額控除の規定が適用できません。これに対し相続時精算課税の場合は、届出をした年以降の贈与のすべてがその対象になります。さらに、相続税の計算の結果によっては贈与税が還付される場合もあります。
このように相続時精算課税は、子や孫への円滑な資産の移転が可能となる制度です。
ただし毎年少しづつ財産を移転したい、という場合は暦年課税の110万円控除をうまく使う方法が適しています。一度相続時精算課税制度を適用すると、この方法が使えなくなるので相続にいたるまでの資産移転計画を慎重に検討する必要があります。
円滑な財産移転をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。
3人の子供たちに遺す財産について相続税の負担が心配です。
相続税の支払い原資をうまく遺してあげたいのですが、なにか良い方法がありませんでしょうか。
生命保険金は相続税の非課税となりますので、うまく活用することができます。
例えば2億円の財産を妻と3人の子供たちに相続した場合は2,435万円の相続税が発生します。
4人が5,000万円づつ均等に相続したとしたら、一人当たり608万円の相続税となり、差し引き4,392万円が手元に残ります。
相続した財産がすべて現金であれば、608万円の相続税も問題なく支払えますが、不動産などが大半を占める場合は、相続税を支払うためにこれらを処分する必要が出てくる恐れもあります。
できるだけ現金として手元に遺す方法として、生命保険金を活用します。
例えば、保険金1,000万円の生命保険契約を3つ契約し、保険金受取人を3人の子供とします。保険料は1,000万円として、その全額をご自身で負担します。
この場合、相続財産は2億円から保険金として支払った3,000万円の分だけ目減りし、1.7億円になります。ただし保険金として3,000万円が支払われることになり、これも相続財産とみなされ、1.7億円に加算されることになります。
しかし1.7億円に3,000万円が加算され、合計2億円となるわけではありません。
生命保険金は、500万円×法定相続人の数が非課税となります。今回の場合は、妻と子供3人の合わせて4人が法定相続人の数となりますので、2,000万円までは非課税となります。つまり保険金3,000万円から2,000万円を差し引いた1,000万円が1.8億円に加算され、合計1.8億円となるわけです。
その場合の相続税額は1,985万円となり、4人が5,000万円(税金の計算上は4,500万円)づつ均等に相続したとしたら、一人当たり496万円の相続税となり、差し引き4,504万円が手元に残ります。そしてそのうち1,000万円は現金として手元にあるので、496万円の相続税は問題なく支払えます。
このように生命保険をうまく活用すれば、相続税を節税できるだけでなく、相続税の支払い原資として現金を遺すこともできます。
当事務所では保険代理店と連携して、最適な保険商品をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
定款とは?
相定款とは会社のルールを定めたもの!
定款とは会社の組織や運営方法、資本金など会社の基本的なルールを定めた「会社の憲法」と呼ばれるとても重要なものです。株式会社を設立する場合には必ず作成します。
定款は発起人により作成され、署名、捺印をして、公証人役場の認証を受けなければなりません。 会社設立時に作成された定款を「原始定款」と言い、設立の登記をする際に必要になります。
登記とは?
登記簿に記載することです。
会社設立における登記とは、私法上の権利に関する一定の事項を第三者に公示するため、登記簿に記載することをいいます。 権利の保護、取引の安全のために行われます。
設立後はどうするの?
各種届け出を出しましょう。
設立後の提出書類があります。 無事に会社の設立ができたら、税務署や社会保険事務所などに各種届け出を出しましょう。