• 2014.07.15

【W杯閉幕とベスト4諸国の経済状況】

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約1ヵ月に渡るサッカーの祭典、W杯がドイツの優勝で幕を閉じました。
今大会はW杯歴代最多タイのゴール数で、世界の技をたっぷり堪能するとともに、日本代表の世界との差を痛感させられた大会でもあったのではないでしょうか。
ちなみに、弊社田上の優勝・準優勝予想が見事的中いたしました。
以前のマネジメントゲームといい、W杯といい…何かもっているようです。

開幕前、開幕すら危ぶまれたブラジルは、ネイマールの怪我もあってか4位でした。
BRICs(後に南アフリカ共和国を加えてBRICS)と呼ばれて久しい新興国であるブラジルですが、現在の経済成長率は勢いが衰えているようです。
ブラジルの経済成長を支えていたのは、豊富な資源による貿易収支と経済政策による個人消費の増加からもたらされたものであるとの見方が強いですが、貿易収 支については資源価格の下落等により近年振るわず、また所得分配の不平等性からW杯や2年後のリオ五輪への投資に個人の不満が向けられているという分析が されています。

次に、優勝国のドイツ。
優勝チームの堅い守備と同様に経済は堅調を維持しており、ユーロ圏で“独り勝ち”とも言われるドイツですが、欧州経済も回復基調にあると見られ、ドイツ経済の成長率も大幅な伸びを予想しています。
しかし、日本と同様に人口減少による労働力人口の不足が課題とされ、ドイツ企業のロシア進出が盛んであることから、ロシア・ウクライナ情勢もリスク要因として影響が大きいようです。

続いて、準優勝国のアルゼンチン。
W杯開催中に債務不履行(デフォルト)懸念のニュースが流れ、アルゼンチン経済は景気後退局面にあるとされています。
市場関係者の意見では、前回のデフォルト(2001-02年)の時ほどの深刻な影響はない見通しが予想されているようですが、GDPでは世界第26位 (25位・台湾の次点)であり、44位のギリシャの2倍を超える経済規模と考えれば国際金融市場への影響は気になるところです。

最後に、ブラジルとの3位決定戦に勝利したオランダです。
オランダの経済については詳しくない方のほうが多いと思いますので、数値面からお伝えしたいと思います。
GDPは世界第18位、ユーロ圏では第5位の経済規模であり、欧州でも数少ない「トリプルA」格付け保有国の一つです。
しかし、現在は景気後退と失業率悪化、財政赤字に悩まされており、ユーロ圏の中核国としてその動向が注目される国と言えます。

長文となりましたが、世界的なスポーツイベントが開催されるたびにその光と影が注目されます。
今回は上位4チームにスポットを当てて調べてみましたが、皆さんの参考になりましたら幸いです。

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