• 2019.07.05

「働き方改革」は誰のため?何のため?

 

こんにちは、所長の福島でございます。

 

働き方改革が今年4月1日より施行されたのをご存知の方も多くいらっしゃると思います。

 

それでも今年1月に商工会議所が中小企業を対象にした調査では、働き方改革の内容について約4割から5割の経営者がその内容をよく把握していない、という結果でした。

では、この度の「働き方改革」の柱は何なのかといえば、大きく3つになると思います。

 ・長時間労働の是正

 ・正規、非正規の不合理な処遇差の解消(同一労働同一賃金)

 ・多様な働き方の実現

具体的な内容については、厚生労働省から各種資料が公開されていますし、社会保険労務士の方のHP等でも解説されていますので、参考になさってください。

弊社のお客様はほとんどが中小企業ですので、その経営者の目線で今回の「働き方改革」を考えてみたいと思います。

社長方とお話していると、最近の話題で多いのは「人が採用できない」のに、「残業削減」と「有給取得」させなければいけない、一体どうやったらいいんだ、というご相談です。

この度の「働き方改革」は、「生産性の向上」が目的であるのは自明の理だと思います。

つまり、労働時間は減らして、賃金は引き上げましょう、ということです。

より短い時間で成果を出せるようにすること、は理解していても、残業を削減し、休みを増やしたら、会社の生産性に影響を及ぼすのではないか、出来るわけないではないか、と思うわけです。

では「生産性」とは何なのでしょうか?

 

生産性 = アウトプット(売上高・付加価値高・生産高など)
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インプット(人員・時間・設備・資本など)

 

投入資源はヒト・モノ・カネが代表的なものになりますが、中小企業はどれも厳しい状況であるので、「時間」について考えたいと思います。

“Time is Money” 、「時は金なり」という格言は有名です。

万人に平等に与えられている条件は「時間」で、時間を有効に活用できるかどうか、時間活用の巧拙が人生を大きく左右するということだと思います。

「時間こそ真に普遍的な制約条件である」というのは有名な経営学者のドラッカーの言葉です。

また「汝自らの”時間“を知れ」とも言っています。

自ら時間を管理することの重要性を説いています。

時間を大切にすることは、資源を大切にすること、それは広義の稼ぐことにも通じます。

ホンダの創設者の本田宗一郎氏も、「成功者とは時間を稼いだ人間のことである、というけれど、私もそう思うな」と発言しています。

中小企業の働き方改革は、量より質、集中と付加価値向上を目指すことと、人材の定着を図るためにはどうするか、という観点で進めていくのが重要であると考えます。

弊社でもまずは会社への帰属意識の向上のための理念共有と、スキルアップとして所内研修制度、多様な働き方の実現のために、育児介護休暇制度や、テレワーク、フレックス制の導入及び、チームで業務を行っています。

 

働くことは、生活を豊かにするためで、究極的には幸せになるため、自己実現のためです。

「働き方改革は皆のしあわせのため」に進めていきたいと思います。

 

最後になりましたが、税理士試験の受験生の方々は、仕事と勉強の両立で大変な時期だとお察し致します。

こんな時こそ、時間を有効に使って勉強時間を捻出し、「合格」という結果を得られるよう祈念しております。

 

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