• 2021.07.09

「経営計画」は「未来設計図」です

 

福島でございます。

 

東京でまた4回目の緊急事態宣言が発令されることが決定しました。


既にこれまでに影響を大きく受けた事業者様は、厳しい経営状況に置かれているなかで、またか、という想いでいらっしゃるだろうとお察し申し上げます。


国も色々と中小企業支援施策を実施しています。

コロナ特別融資を活用された社長も多いと思いますが、急場しのぎの対策だけでは、未来の経営に対する不安は拭えないのではないでしょうか?


最近、補助金を活用したい、というご相談が多くなっています。

社長と一緒に事業計画を考える機会が増えたと実感しています。

新たに創設された「事業再構築補助金」は注目度も高く、6月16日に第一回公募の採択結果が発表されましたが、採択率は36%という厳しいものでした。


採択されなかった事業者の方が多かったわけですが、せっかく作成した事業計画です。


補助金などをもらう事がゴールではないと思います。

会社の存続・発展に向けた取り組みを一生懸命考えたのですから、是非その事業計画を経営に活かしてほしいと思います。


「経営計画」は、経営における目標達成のための未来設計図であり、工程図です。

社長の教祖と言われた経営コンサルタントの一倉定(さだむ)さんは、「経営計画なくして正しい経営はない」とし、「経営計画こそ社長がわが社を理解し、リーダーシップを発揮するために絶対に必要なものだからである」、と言っています。


今回は、一倉定さん語録から、経営計画書について考えていきたいと思います。


・経営計画書は、社員の心に革命をもたらし、会社に奇跡をもたらす「魔法の書」である。

社長が、自らの未来像を明示せずに、社員はどうして自らの未来を考えることができるのか。

社員の最大の不安がここにあるのだ。

この不安を取り除いてやることは社長の責任である。

これは、経営計画書をつくることによって自然に実現するのである。

だからこそ、経営計画書を作り、これを発表したとたんに会社が変わってしまう。

 


・経営計画とは、社長の経営理念にもとづく事業経営に対する基本的な方針と目標、そして、それを達成するための具体策を総合的に示したものである。

社長は、未来と決定・利益に対して責任を負い、社員には、方針に基づいて実施することを任せる。

 


・社長自らの経営理念に基づくわが社の未来像をどのように実現するか、という基本的な行動指針が方針書で、これが経営計画の魂なのである。

本物かニセ物かは、社長が自ら筆をとった方針があるかどうかで決まる。

 


ということで、経営計画書の策定を「社長の最重要の仕事」だと述べています。


よく「経営計画書を作っても、その通りに行くわけないのだから無駄だ」、と仰る社長もいらっしゃるのですが、一倉定さんはこうも言っています。


・計画というものは、計画通りにいかない時にどうすれば良いか教えてくれるものなのだ。

計画通りにいかない時こそ、本当の意味で計画が役立つのであることを知らなければならない。

 

そして新型コロナ危機で先行きの見えないときこそ、変革のチャンスでもあります。


・事業経営とは「変転する市場と顧客の要求を見極めて、これに合わせてわが社をつくりかえる」ことである。


・事業構造の変革こそ、経営計画の核である。

社長は高収益・安定経営を行うためには、わが社の事業構造はどうしなければならないかを考え抜き、決定しなければならない。


この新型コロナ禍においても、事業を成長させているのは差別化が出来ている企業です。

中小企業こそ経営資源(ヒト・モノ・カネ)の選択と集中が重要です。

「売上」や「利益」を増やすためにはどうしたら良いかの具体的根拠を真剣に考え、目標をたてたら、「人間というのは、目標があると、それに向かって努力するという不思議な動物」と一倉定さんも言うように、計画的経営(PDCAサイクル)を習慣化することが可能になります。


早期経営改善計画策定支援(ポストコロナ持続的発展計画事業)という補助金もあります。

これは、認定支援機関である税理士等の専門家の支援を受けて、経営改善計画を策定する際の費用を補助するものです。是非これらの制度を活用して、自社の経営計画を作成してください。


福島会計も認定経営革新支援機関ですので、これらの補助金の申請のご支援をしています。そしてその後の計画実行などのサポートもしております。

 

是非一度ご相談ください。

 

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