• 2023.12.20

在宅勤務手当は課税される?非課税になるケースもある?

 

スタッフの伊藤です。
今回は、在宅勤務手当が課税なのか非課税なのかをケースごとに
お伝えいたします。

在宅勤務手当とは?

 

在宅勤務手当とは、在宅勤務をする社員に対して、給料とは別に支給する手当です。
在宅勤務の環境を整えるために、電気料金や無線LANの通信費、テレビ会議用のカメラマイク、デスク、チェアなどの備品代などがかかります。これらは、社員の費用負担につながるため、その費用を会社側が手当として支給するものです。

 

在宅勤務手当の相場

 

在宅勤務手当は月1,000円〜5000円と数千円程度が相場です。
企業によって毎月一律で支払う場合や1日当たりの手当とする場合など各社によって違いがあります。また、デスク・チェアなどの執務環境整備が必要な社員のために、一時金として数万円を渡し切りにする企業も中にはあります。

 

在宅勤務手当が課税されるケース

 

在宅勤務手当は、支給方法によって課税されるケースと非課税になるケースがあります。
まずは在宅勤務手当が課税されるケースについて解説します。

 

従業員が在宅勤務に通常必要な費用として使用しなかった場合でも、その金銭を企業に返還する必要がないものを支給したケース

 

毎月5,000円を渡切りで支給するような場合で、従業員が在宅勤務中に実際に使用しなかった場合でも支給された手当を会社に返還する必要がないものを支給した場合は、従業員に対する給与として課税する必要があります。

 

 

企業が従業員にパソコンなどの事務用品等を支給したケース(事務用品等の所有権が従業員に移転するケース)

 

企業が従業員に事務用品等を支給した場合(事務用品等の所有権が従業員に移転する場合)には、従業員に対する現物給与として課税する必要があります。

 

在宅勤務手当が非課税になるケース

 

次に、在宅勤務手当が非課税になるケースについて解説します。

 

在宅勤務手当としてではなく、企業が在宅勤務に通常必要な費用を精算する方法により従業員に対して支給する一定の金銭

 

在宅勤務手当としてではなく、企業が在宅勤務に通常必要な費用を精算する方法により従業員に対して支給する一定の金銭については、従業員に対する給与として課税する必要はありません。

この方法としては、次の方法が考えられます。

 

1.従業員へ貸与する事務用品等の購入

 

・企業が従業員に対して、在宅勤務に通常必要な費用として金銭を仮払いした後、従業員が業務のために使用する事務用品等を購入

し、その領収証等を企業に提出してその購入費用を精算する方法

・従業員が業務のために使用する事務用品等を立替払いにより購入した後、その購入に係る領収証等を企業に提出してその購入費用を精算する方法

 

2.通信費(電話料金やインターネット接続に係る通信料等)・電気料金

 

・企業が従業員に対して、在宅勤務に通常必要な費用として金銭を仮払いした後、従業員が家事部分を含めて負担した通信費や電気料金について、業務のために使用した部分を合理的に計算し、その計算した金額を企業に報告してその精算をする方法

・従業員が家事部分を含めて負担した通信費や電気料金について、業務のために使用した部分を合理的に計算し、その計算した金額を企業に報告してその精算をする方法

 

まとめ

 

上記お知らせしましたとおり、在宅勤務手当をどのように支給するかによって課税・非課税の判断が必要となります。また、毎月定額で支給される場合は社会保険・労働保険の対象にもなるため社会保険料の計算にも影響があります。
もし、従業員の方への諸手当について、課税対象になるのかなど不安がある場合、いつでもお気軽にご相談ください。

Facebook 税理士法人福島会計をフォローする

トップへ