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2022.06.01
「和」をもって
福島会計の小島です。
「令和」という新しい時代が幕をあけました。
10連休をはさんでの改元は、年末年始に似た高揚感がありましたね。
皆様もどことなく晴れやかな気分での仕事再開となったのではないでしょうか。
新元号については議論がありましたが、おおむね良好に受け止められているようです。
「令和」の考案者とされる中西進氏は、「令」は「うるわしい」という概念で「善」と並び美しさの最上級の言葉であり、また「和」は聖徳太子の十七条憲法の「和を以て貴しとなす」につながるものだと解説しています。
今回のブログでは、この「和」という、日本人の美徳を現す言葉について書きたいと思います。
「和を以て貴しとなす」とは、前述のとおり聖徳太子が制定したとされる十七条憲法の第1条の冒頭に出てくる言葉ですが、その続きはこちらのとおりです。
(書き下し文)
一に曰く、和を以って貴しとなし、さかふること無きを宗とせよ。・・・(中略)・・・上和(かみやわら)ぎ下睦(しもむつ)びて、事を論(あげつら)うに諧(かな)うときは、すなわち事理おのずから通ず。何事か成らざらん。
(現代語訳)
和を最も大切なものとし、争わないようにしなければならない。・・・(中略)・・・上の者が和やかで下の者も素直ならば、議論で対立することがあっても、おのずから道理にかない調和する。そうなれば何事も成就するものである。
十七条憲法では、さらに10条で相手の意見に耳を傾けること、17条では独りで判断せず皆で議論することを説いています。
つまり、十七条憲法で示している「和」とは、単に皆で仲良くしようという『同調』を表しているのではなく、たとえ議論で対立することがあっても、調和に至る努力をもって、お互いを理解し合うことで物事が成就する、という『相互理解』の精神を表していると言えます。
このように「和」というたった一文字ではありますが、時代を超越して、とても深い言葉であることが改めて確認できます。
日々の生活においてはもちろんのことですが、ビジネスの場においてこそ重要なキーワードと言えるのではないでしょうか。
みなさんの職場でも「和」を大切にされていますでしょうか。
きちんとコミュニケーションをとり、意見をかわし、議論をし、互いを理解し、高い水準で調和をもたらすことができていますでしょうか。
「和」というたった一言ですが、実践するのは簡単ではないことに気付かされます。
ビジネスでのコミュニケーションにおいては、メールやチャット、グループウェアなどテクノロジーの活用がますます重要になっていますが、対面しての双方向コミュニケーション、つまり会議の場も依然として必要なんだと思います。
当社も社内コミュニケーションをいかに無駄なく円滑に行うか、テクノロジーの活用とあわせ、会議運営ノウハウを日々模索しています。
いずれ皆様にもそのノウハウをご紹介できるよう、研鑽して参りたいと思います。
新しい令和の時代も、福島会計をどうぞ宜しくお願い申し上げます。